
ユニバーサルマナー検定に親子で参加された受講者がいらっしゃいました。お父さま・Eさんの声かけで、一緒に検定に挑戦した中学生のHさん。お二人が受講を決めた背景や、当日の学び、そして今後に活かしたい気づきについてお話を伺いました。
ユニバーサルマナー検定を受講しようと思ったきっかけを教えてください。
(父・Eさん)
数ヶ月前、勤務先の全社会議に、ミライロ代表の垣内様が登壇され、ユニバーサルマナーについて講演をしてくださいました。その中で、たとえば「車いすの方に対して“良かれと思って”椅子をどけてしまうことが、実は過剰な配慮になる場合もある」といった具体的な話があり、自分の中でハッとさせられるものがありました。本来大切なのは、一方的に決めつけるのではなく、相手に選択肢を提示すること。これまでの自分の行動を振り返り、もっと具体的に学びたいと思うようになりました。
せっかくの夏休み期間ということもあり、「それなら息子と一緒に学べたら」と思い、誘ってみたのが今回の受講のきっかけです。
(子・Hさん)
父に誘われて、興味を持ち、自分にとっても良い機会だなと思って参加しました。
学校生活の中で、障害のある方と接する場面はありましたか?
(子・Hさん)
学校に、補聴器をつけている学生がいます。また、骨折している生徒もいて、エレベーターを使っているのを見かけたことがあります。これまで直接関わることはあまりなかったのですが、今日の検定を受けて、困ってるかなと感じた時は、積極的に声をかけたいと思いました。
講座の中で印象に残っている内容はありましたか?
(子・Hさん)
「人間は、同じところを見つける方が難しい」という言葉が心に残りました。同じ家族でも、父とは考え方や好きなものなど、違うところがたくさんあり、「人は違っていて当たり前なんだな」と改めて実感しました。これからは、そういった「違い」をもっと大切にしたいと思います。
(父・Eさん)
「障害」という言葉について、考え方が変わりました。医学的に見れば「耳が聞こえない」「手が動かない」という事実があっても、 それを“障害”にしているのは、対応できていない社会の側かもしれない。その視点に気づかされたことは、とても大きな学びでした。環境を変えるのは簡単ではないですが、私たちのふるまいや見方は変えることができる。そのことを、息子と一緒に学べたのが本当に良かったと思います。
今回の学びを、今後どのように活かしていきたいですか?
(子・Hさん)
学校で困っている人を見かけたときは、自分から声をかけたり、先生に伝えたりしたいです。通学中に体調が悪そうな人を見たときも声をかけたりしていきたいです。自分が無理なら他の人の助けを呼んだりしたいと思います。日常の中で、色んなことに気づける人になりたいです。
(父・Eさん)
まずは、周りを注意して見るということを意識したいです。
実は今日、ユニバーサルマークのこともあまり分かっていなくて…息子のほうが詳しくて驚きました(笑)。
でも、そうやって一緒に見て、話して、気づくことこそが、ユニバーサルマナーを身につける第一歩なのだと感じます。たとえば、バスやトイレ、コンビニなど日常の場面で、「これはどういう意味だろう?」と立ち止まって考えるだけでも、学びになると思います。
まずは身近なところから、自分にできることを増やしていきたいです。
親子で一緒に学び、考えを深める時間は、お互いにとって良い経験となったようです。今後も、それぞれの場面で、ユニバーサルマナーを実践される姿を楽しみにしています。