【つながるUM#11レポート】日常とUD〜くらし・すまい・くふう〜

2021年2月15日（月）に、オンラインにて、第11回「つながるUM（ユーエム）」を開催しました。

本イベントは「障害がある人もない人もユニバーサルマナーを通じてつながるイベント『つながるUM』」ということで、障害のある方と参加者をつなぎ、新しい視点をお伝えすることを目的に始まりました。

第11回目のテーマ

今回は新企画、日常とUD　～くらし・すまい・くふう～というテーマで、前半は2人の障害のある当事者にインタビューを行い、後半は参加者の皆さん同士で対話ワークに取り組んでいただきました。
今までの参加者アンケートでもリクエストの多かったテーマです。

障害者の日常をのぞき見

今回のパネリストはお二人。
・原口淳さん（先天性の全盲・一人暮らし）
・畠中梨絵さん（車いすユーザー・家族と同居）

そしてナビゲーターの私・近藤が、お二人に日常に関する以下の6つのテーマについてお話を伺いました。

料理・買い物・掃除・ファッション・家電・理想の家

暮らしの関わる6つのテーマということで、参加者の皆さまにも共通する事柄をピックアップしました。
一部をご紹介します。

・料理

料理をする、という原口さん。
全盲の原口さんの得意料理や、上達方法を聞きました。

一方畠中さんは、おうちの台所が使いづらくお料理はされません。
車いすユーザーとしての困りごとを教えてくださいました。

▲全盲の原口さん（左上）、車いすユーザーの畠中さん（右下）、ナビゲーターの近藤（右上）

・掃除

小さな頃からお掃除が大好きな畠中さん。
お掃除の様子をお写真で見せてくださいました。
お掃除や整理整頓が好きになったのにはご自身の小さいころからの経験が影響しているようでした。

汚れを目で確認できない原口さんも、お掃除をサポートしてくれるサービスがあれば解決…？！
さまざまなサポート方法があることを教えてもらいました。

・家電

原口さんは家電がお好きで、ご自宅の家電はスマホや音声で操作できるように設定されているそうです。
実際に、その場でスマートスピーカーに照明を消してもらっていました。

声に反応して部屋が暗くなるのには一同感激！
車いすで生活する畠中さんにとっても、声やスマートフォンで操作できるのは便利な機能かもしれません。

さらに、原口さんの趣味のお話も聞きました。
参加者の皆さまも驚きの趣味とは…？！

その他にも、買い物、ファッション、そして理想の家について語っていただきました。

参加者の皆さまの感想

後半は、参加者の皆さまには、お二人のお話を聞いて、感想の共有やアイデアを出し合うグループワークに取り組んでいただきました。
みなさまの感想の一部をご紹介いたします。

・バリアフリーではない家で生活していることに驚きました。多くの工夫で乗り切っているのですね。
・知らずに固定観念が作られていたことに気づきました。
・グループワークでほかの方の意見を聞き、自分でも考えつかなかったアイディアで、すごく勉強になりました。
・障害があっても、自分たちと何も変わらないということを再認識しました。
・直接障害のある方の声を聞く機会が無いため、パネリストのお2人のお話を聞けてよかったです。
・さまざまな視点から生の声を聞けたことがとても良かった
・コロナ禍に入る前から工夫して生活していたというお言葉が心に残りました。
　私たちは今コロナ禍で生活に不便を感じながら暮らしていますが、以前から不便を感じていた方々は、ずっと工夫して暮らしていることを知りました。

皆さま、素敵な感想をありがとうございます。

▲最後にお顔出しOKの参加者の皆さまで記念撮影。ありがとうございました。

お二人からは、
「今日のお話を聞いて、ぜひ街で出会った障害のある方に、積極的に声をかけて欲しい」
「一人ひとり感じ方も考え方も異なるので、まずは目の前の人と対話して欲しい」
というメッセージをいただきました。

ご自身との違いや同じところ、そしてお二人の間での違いなど、さまざまな視点で日常を切り取り考えていただきました。
少しだけ、普段の生活が違って見えるかもしれません。

100人いれば100通りの日常がある
という気づきのきっかけになりましたら幸いです。

皆さま、ご参加いただきありがとうございました！

最後に、今回のつながるUMの内容を「グラフィックレコーディング」にまとめました。
ぜひご覧ください♪

次回予告

「日常とUD　～くらし・すまい・くふう～」の次回開催は、
3/18（木）18時〜20時　を予定しております。（プログラムは今回と同じです）
ぜひご参加お待ちしています！

書いた人・タイトル・グラフィックレコーディング／近藤茜