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2年後の今日は開会式

2年後の今日(2020年7月24日)は、東京オリンピックの開会式です。

その1か月後(2020年8月25日)には、パラリンピックも続いて開催されます。

 

世界各国から集まる、さまざまな方々をおもてなしするためにはどうしたらいいのか?

多様な方に喜ばれるためのちょっとした工夫をお伝えします♪

 

見えない人も楽しめる工夫

視覚障害者をおもてなしするポイントは「体感してもらうこと」です。

風景を目で楽しむことができない私にとって、他の感覚で体感できると、とても嬉しいのです

 

例えば、盲学校の修学旅行で訪れた水族館では、トドに触って餌をあげる体験をさせてもらいました。

何十年も前の出来事ですが、その時に感じたトドの大きさ、息遣い、なんとも言えない臭いは今でも鮮明に覚えています。

 

先生方が私たちのことを考え、工夫をしてくれていたんだなと改めて思います。

 

私は見ることができない代わりに、触覚や嗅覚などの五感を使って、見えている皆さんと同じように旅行を楽しんでいるのです。

 

美術館での鑑賞の様子

↑触図の監修をさせていただいた大塚国際美術館さんで、絵に触れながら美術鑑賞をしている時の様子です。
学芸員さんが絵の凹凸を説明してくれました!

 

多様な方に喜ばれるちょっとした工夫とは?

私のような視覚障害者だけでなく、外国人や小さな子どもにとっても「体感できる」ことは喜ばれます。

 

先ほどの水族館の例だと、トドの生態や飼育方法を飼育員さんが紹介したり、看板で説明したりするだけでは、日本語のわからない外国人や小さな子どもは楽しむことができません。

 

しかし、エサをあげたり触ったりする体験は言葉がいらずに皆が楽しむことができます。

 

オリンピック・パラリンピックに代表するスポーツ大会や大きなイベントなど、 世界各国から多様な人が訪れる時にこそ触覚・嗅覚などの五感をくすぐる体験をプラスしてみてはいかがでしょうか?