皆さん、こんにちは!ミライです!
今回は聴覚障害のある講師・薄葉さんに「障害を伝える際の5つのポイント」を聞きました!障害のない人もぜひ読んでください♪
前編はこちら
登場人物
ミライ(右)
ユニバーサルマナー講師 薄葉ゆきえ(聴覚障害、人工内耳装着者)
目次
・関わり方を知らなかったときに陥ってしまう反応
・障害を開示する際の5つのポイント
・最後に
関わり方を知らなかったときに陥ってしまう反応
聞こえにくいことを相手に伝えた時、ネガティブな反応をされた経験はある?
あるよ。私のように、聴覚障害があっても話せる人の場合、相手からしたら『聞こえない人』という想像が難しいみたいで「え……!」とフリーズされたり、その場から立ち去ってしまったりする人もいたよ。
あらま……。
おそらく、聴覚障害のある人に対してどのように対応したらいいのかわからなくて、パニックになってしまうんだと思う。
そうだよね。パニックになってしまう人もいるだろうね。
ただ、聴覚障害者歴が長くなってくると反応も想定済みだから、こちらは特に慌てないし気にしない!相手の過剰反応に対して、こちらもムッとするような過剰反応で返してしまうと、相手は本当に怖くなってしまうから「大丈夫、怖くないですよ〜」っていう気持ちを込めて微笑みかけるようにしてるよ。
勉強になる!
しばらく時間が経てば相手も情報を咀嚼できるのか、恐る恐る話しかけてくれる人もいるよ。
そしたら、薄葉さんはどのように対応するの?
私の場合は「聞こえない人に会ったのは、初めてですか?」と聞いちゃう!それで、相手がうんと答えたら「初めてならびっくりしちゃいますよね〜。でも話せますし、聞き取りにくいことを紙に書いていただけたら、問題なくコミュニケーションが取れると思いますので〜!」って笑顔で伝えると、だいたいの人はホッとした表情になって、通常通り対応してくれるよ。
よかった!
障害を開示する時の5つのポイント
イレギュラーな対応があった際に、私なりに工夫しているポイントが5つあるよ。1つ目は「笑顔」。緊迫した雰囲気にならないようにしているよ。2つ目は「相手の反応に引っ張られて過剰反応しないこと」。聴覚障害者とのコミュニケーションに慣れていない人がほとんどだから、相手がパニックにならないよう気を付けているよ。
人は『わからない』『知らない』経験に対しては、恐怖感を抱きやすいもんね。
そうそう。3つ目は『丁寧に説明すること』。例えば「聞こえづらいんです」だけ伝えるよりも「私は耳が聞こえづらいです」と伝えた方が相手により伝わるよね。4つ目のポイントは『コミュニケーションの代替案をこちらから提示すること』。たとえば「私は耳が聞こえにくいので、声ではなく文字で伝えてくれたら助かります」のように伝えること。このとき大切なのは「書いてください」ではなく「書いていただけませんか」「書いていただけたらうれしいです」のように相手に判断を委ねるニュアンスで伝えることかな。
ユニバーサルマナー検定で伝えていることと同じだ!「お手伝いしますよ!」という決めつけではなく「お手伝いできることはありますか?」のように、相手の意向や気持ちを確かめるコミュニケーション方法と同じ考え方だね。
基本的にはどんな言い方をしても多くの人は親切だから筆談してはくれるんだけど「筆談していただけますか?」とか「書いていただけたらうれしいです」というように伝えてもらった方が、より気持ちよく対応してもらえるかなと思ってる。そして、5つ目のポイントについて。これは一番大事なんだけど『気にしすぎない』こと。こちらがどんなに丁寧な対応をしても、残念ながら理解しようとしてくれない人やイヤな対応をし続ける人って一定数存在するんだよね。こちらが適切に情報を開示して、かつコミュニケーションのベストを尽くしたあとは相手次第なわけで……。相手がどんな態度でも、こちらは気にしないようにするの。
それって大事だよね!障害の有無に関係なく、価値観や捉え方は多種多様だもんね。
時間が経ってから自分の対応を反省することはよくあることだしね。だから、その場では「なにか事情がある人なのかな」って考えるようにしてる。障害がある人もない人も、相手の事情を考えることは大事だと思うよ。
相手の立場に立って考えるユニバーサルマナーだね!障害の情報開示やセルフアドボカシーを行う際の5つのポイントが聞けてよかった!ミライも今日のポイントを実践してみるね!
最後に
いかがでしたか?
今回は聴覚障害のある薄葉が、日常生活で障害の情報開示やセルフアドボカシーを行う際に実践している5つのポイントのお話でした。障害のある人もない人も、お互いに配慮し合えるコミュニケーションが行えるといいですね。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
それでは、また次の記事でお会いしましょう!