こんにちは。全盲の講師・原口です。
今回は点字について皆さんにお伝えします♪
#11月1日は点字の日
1890年11月1日、現在の点字が日本の点字として正式に採用されたことにより、この日が点字の日と呼ばれています。その点字は、フランスで生まれたものでした。
1825年、フランスのルイ・ブライユという方が現在の6点式の点字を考案しました。ルイ・ブライユは5歳で全盲になったのですが、当時軍人が使っていた12点からなる暗号を見て、6点式の点字を思いついたそうです。彼がまだ15歳の時の発案でした。
フランスで考案された6点の点字を日本語に当てはめたのが、当時盲学校の先生をしていた石川倉次さんです。1890年、いくつかの候補がある中から、この6点の点字が正式なものと認められ、日本に広まりました。
点字の特徴
点字は6つの点の組み合わせで文字を示しているので、どうしても数字やアルファベットと形が同じになってしまいます。そのため、数字の前には「数符」、アルファベットの前には「外字符」と呼ばれる点字を打ちます。
例えば、「あ」と数字の「1」やアルファベットの「a」は形が一緒なので、それぞれ数符、外字符を打って使い分けます。
≪数符、外字符の説明の図≫
同じ点字でも、数符と外字符をつけることで使い分けをしています。
点字が読めるメリットとは?
点字には漢字がありません。私は小学1年生で盲学校に入学したのと同時に点字を習い始めましたが、覚えるのはカナだけなので、すぐに読み書きをマスターしました。子どもの頃のメリットとしては、同年代の子は漢字が多くて読めない本をスラスラと読めたことでした。
また、点字は指で読むため、どんな体勢でもどれだけ暗くても読むことができます。これは個人差があるかもしれませんが、私の場合は幼い頃から点字を読んでいるため、本が逆さまでも読むことができてしまいます。小学生の頃は、頭まで布団をかぶって、親に隠れて夜中まで読書をしていたこともありました(笑)
≪ブレイルメモの写真≫
私は普段、こちらの電子メモを使っています。
会議の内容をメモしたり、パソコンからデータを入れて読書をしたりします。
近年は、ケータイ電話やパソコンにも音声読み上げの機能がついていることが多く、視覚障害者の点字離れも進んでいますが、視覚障害者の文字として、大切に使い続けていきたいと思っています。
≪ユニバーサルマナー検定のテキストを点字で読む原口≫